不育症のおかげで色々気がつくこともある。悲しいことばかりじゃない、毎日を楽しく過ごしたい♪オクの雑記。*注子宝に恵まれるこの木村さん画像は「赤ちゃんを作ろう!」さんから頂きました。


by okumakoda
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「不育症」
それは、「妊娠はするけれども、自分の力だけではお腹の中で子供を出産に至るまで育てることができない」病気です。不妊症とは違い、世間一般どころか、産婦人科医にすら認識度がいまだ低い病です。

1度目の流産、2度目の流産の時、担当の医師は違いますが、私に対して二人とも全く同じ言葉を口にしました。

「自然淘汰だから仕方がない」

流産してしまった患者に対する、定番の慰めの言葉なのかもしれません。しかし、1度目はともかく、2度も同じ周期にお腹の中から子供を天国へと見送ることになったとき…私はその台詞に憤りと疑問を感じました。

「検査を受けたい」

私の体に何か異常があるのではないか。薬など、何か適切な対応策をとればもう流産しないですむのではないか。そう思って検査を懇願した私に、しかし医師はこう言いました。

「本当に受けるんですか?必要ないと思いますよ。あまり考えすぎないほうがいいです。あのね、流産は珍しいことではないんですよ」

その言葉に、もうこの医者を頼るのはやめようと思いました。
自分で調べて、自分でなんとかしなければ。

そう思ってむかった図書館でみつけたのが、「流産に泣かないで」という本でした。
3度の流産を繰り返し、自分で何件も病院をめぐり、最終的に治療を受けながら子供を出産することができた女性が、自らの体験と、自分で調べた「不育症」という病気についてわかりやすくまとめている本です。

「不育症」

この言葉を早速ネットで検索し、ヒットしたのが私と同じような経験に苦しみながらも、子供をこの手に抱くまではと、奮闘している女性達のブログでした。彼女達は自分が現在どの病院のどの先生にかかって、どのような治療を受けているか、等、詳しく記録してくれていました。私は彼女達のおかげで東海大学附属病院の杉先生(今現在は杉ウィメンズクリニックという個人病院を経営されています)の名前を知り、検査を受けにむかうことができました。

「検査は、3回流産をした方を対象に行っています」

当時はまだ古い建物だった東海大附属病院の、そんなに広くはない待合室には女性があふれていました。長い時間待たされたけれど、私にはその時間が「前進のためのもの」だったから、苦にはならなかった。とにかく「私の話をきちんと聞いてくれて、検査を受けさせてくれる先生」に早く会いたくて会いたくてたまりませんでした。

ようやく順番がきて、緑のカーテンのむこうに眼鏡をかけた、いかにも「理系の先生」という印象を抱かずにはいられない先生の顔を拝見し、怒涛のような勢いで流産歴を話し終えた私に、先生は「今の不育症治療の現状」を語ってくださいました。

「この分野はいまだ未開発な部分が多いんです。だから、流産を全くしてない女性に対して同じ検査をして、不育症の女性と同じ検査結果が出たとしても、その女性が妊娠したからといって不育症患者と同じ治療をほどこすことはできません。なぜなら、彼女は治療をほどこさなくとも、無事出産できるかもしれないからです。」

私が先生のもとを訪れた約6年ほど前は、上記のような理由から、不育症検査を受けるための基準があって、「初期流産経験が3回ある」もしくは「中期以降の流産経験が1回でもある」でした。
今は流産2回でも不育症の可能性があるため、検査を受けることを推奨しています。でも当時の基準は「3回」でした。

「でも私は、検査を受けたいんです」

私の言葉に、杉先生は驚くほどあっさりと頷いてくださいました。

「いいですよ。では検査をしましょう」


結果は不育症患者の中で最も多い、「12因子とP抗体」に原因をもつ、不育症でした。

「やっぱり私は病気だった」

でも、薬を飲んで注射を打てば、子供を産めるんだ…!


それから2年半、なかなか妊娠せず、でも妊娠に挑戦した月の高温期に服用しなければならない薬を処方してもらいに、数ヶ月にいっぺんの割合で東海大に通う日々。

「まだ2年でしょ。それに君は若い。僕の患者の平均年齢は40代半ばだよ」

念願かなって妊娠して、お腹の子供の大きさが週数よりも小さくても、

「僕の患者の中にはそういう人は多いよ。なあに、重さは2000こえたらいいんだから。」

杉先生から言われると、「ああ、確かにそうだ」と事実を素直にうけとめる感じで話が聞けて、ものすごく楽な気持ちになれました。

そして何より…東海大には往復4時間かかるために転院をすすめられ、転院先で「子宮内胎児発育不全」と診断されて入院することになり、注射の量を今の倍に増やすことを提案されたために、思わず不安で先生に相談の電話をかけてしまったところ、お忙しいのに、しかも朝の診察前でばたついている時だったでしょうに、私の疑問にきちんきちんと答えてくださったときには、この先生に出会えて良かったと、心の底から思いました。

(先生は不育症の専門医。それだけでなく、あの日先生が「検査を受けたい」と言った私の言葉をなんのためらいもなく受け入れてくださった時から、私は先生に絶対の信頼を寄せていました。杉先生はさっぱりさばさば系の先生で、考えすぎてしまうきらいのある私にはそれがとても良かったのですが、中には対応がドライだと受け止める方もいらっしゃるかもしれません。不育症は同時に大きなストレスも抱え込むことになる病気だと思うので、「自分の性格にあった先生」をみつけることがベターなのかもしれないとも思います。)

今現在、厚生労働省で不育症に関するガイドラインがまとめられ、日に日に認知度も高まってきているとは思いますが、それでもまだ何も知らず、知らされず、苦しんでいる女性やその家族がどこかにいるかもしれない…。

一番の対応策は「知ること」

不育症ではなくても、老若男女問わず、そういう病があること、苦しんでいる女性やその家族がいることを、多くの人に知ってほしいと、強く願います。
「知る」ことで、その先に繋がることができるかもしれないから。

私が図書館で見つけた一冊の本から、杉先生にたどりつき、今、こうして子供の暖かな手を、握り締めることができるようになったように。




今回こうしてあらためて「不育症」についての記事を書いたのは、私がカラーセラピーをやってみよう、と思うきかけを与えてくださって、講座を受講させてくださった先生が、ご自身のブログで「不育症」についてつづってくださり、私のこのブログも紹介してくださったためです。
本当にありがとうございます。
そんな先生のHPはコチラ
カラーセラピーのほかにも魅力的な企画がもりだくさん!パステルで絵を描く和(なごみ)アート体験や、ママさんのためのビューティ企画もあり!ほんと、近所だったら先生の迷惑もかえりみず、私きっと通いつめてるわ~(笑)是非興味もたれた方はHPを見てみてくださいね。先生の人柄がうかがえるブログも、必見ですよ~。
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by okumakoda | 2010-12-21 02:44 | 不育症

思うことから始める

「自分にできることは何か」

思うだけじゃ始まらないという台詞が一般的だけど、ここはあえて「思うことから始める」!

自分が二度の流産を経験し、娘を妊娠、出産するまでずっと思ってきたこと。
不育症は認知度が低く、開拓途上分野。打つ薬の量、検査の仕方、全てが一本化されているわけではなく、治療を担当する医師によって治療方針がかわってくる。医者も患者もお互い手探りの状態。

患者は「また流産したらどうしよう」「このまま妊娠しなかったらどうしよう」

いつでも不安を抱えている。お腹の中の大切な命、まだふれぬぬくもりを抱きしめて、必死になってる。

専門医が少ないこの分野、医者は押し寄せる患者の量に、対処していくので精一杯。心の声にまで耳を傾けている余裕はない。

その双方をつなげる役割を、もし、いつか、担えることができたら…。

自信がなくても、時間はある。
今から少しずつでも勉強したり経験をつんでいけばいい。
カラーセラピー、箱庭療法、それからそれから…

私が尊敬しているカラーセラピストの方に
以前教えて頂いた書物の中に、こんな言葉があった。

「天国は二人ではいるもの」

誰かを助けたいという気持ちが、自分を助けることにつながる。
つまりその助けたい「誰か」に、結局私も救われているということ。
「誰かを助ける自分」を目指すのではなく、常にそういう気持ちをもって、「自分にできることは何か」をこれから考え続けていきたい。
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by okumakoda | 2010-12-17 07:13 | 不育症

S先生のように

最近、時々ですが不育症がテレビや雑誌でとりあげられるようになりました。S先生の病院サイトで先生が書かれているコラム等を読むと、平成20年度から厚生労働省に研究班が作られ、2010年9月にWebサイトが公開、どうやら今、不育症に対する関心がたかまってきていて、不妊症の治療のように、厚生労働省がもしかしたら助成金を出すようになるかもしれない…ということらしいです。

不育症は各個人の抱えている原因にもよりますが、治療が保健適用外の薬を使用しているため、出産まで平均数十万円の費用が別途かかります。また、勿論普通の病院ではなく不育症治療を専門にしている病院まで通院しなければならないので、その交通費と時間もかかります。

私もS先生が以前いらしたT大附属病院まで、毎回往復約4時間の旅(笑)をしていました。でもT大附属病院は私がうっていたヘパリン注射に対して「管理費」という名前のお金をとらなかったのでまだ助かってましたが、そのあと出産のために転院したN大附属病院では、なんと毎月1万9千8百円の「注射管理費」とかいうものを別途払わなければならなくなったので、ものすごい出費でした…。
(ちなみにその管理費、特にそういう名称がついているだけで、そのお金を払ったからって何をしてくれるわけでもない。ただ、糖尿病とか、そういう『患者さんが自分で注射をうたなくてはならない』場合、その患者さんを管理している病院側は、患者さんに『貴方に何か問題がおきないように見守っていてあげますよ』という名目で月々1万9千8百円のお金を請求することができる、という規定があるんですよ)
私は途中からだったけど、N大附属に最初から通院していたら、その「管理費」とやらだけで出産までに別途20万以上のお金がかかって、更に保険適用外の注射代、薬代、診察代、私なんて途中で入院もしたから入院代…あわせるとハウマッチ?

とにかくその「お金」がネックになって、薬と注射と適切な処置を受けることができれば、無事に出産することができるかもしれない女性達が、切望している子供をあきらめなければならない情況にあるならば。

「少子化対策」とやらに取り組んでいる国は、迷わず手をさしのべるべきだと、思います。

しかしS先生は本当にすごい。先生の研究が多くの女性やその家族を救ってきて、今度はその成果が行政を動かす力になろうとしている…

S先生にお世話になり、妊娠、出産できてからずっと願い続けてきていること。

私もS先生のように、「何か」ができないか。

S先生のように大きなことでなくていいから。

私にもできる、「何か」が……。
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by okumakoda | 2010-12-16 07:29 | 日常のこと