不育症のおかげで色々気がつくこともある。悲しいことばかりじゃない、毎日を楽しく過ごしたい♪オクの雑記。*注子宝に恵まれるこの木村さん画像は「赤ちゃんを作ろう!」さんから頂きました。


by okumakoda
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どうして、と呟いてみても。

現在の職場を紹介してくれた、
前職でお世話になった方から会社に電話があった。

Aさん「オクさん、社長がKさんからYさんに交代になったよ」

Kさんは技術から営業にうつり、会長に背を押されるようにして
無理矢理社長の椅子に座らされた人だった。

会長は権力は自分の手の中に残したまま、
めんどくさい業務を社長におしつけるために
Kさんを『社長』という職を押し付けたと評判だった。
しかし、業績がぱっとしないことから、
社長を今度はYさんに押し付けるかもしれない、
Kさんは辞めさせられるかもしれない、
という噂を耳にしていたので
とうとう会長が底意地の悪さを発揮したのかと思った。

でも違った。

Kさんは癌に侵され、くも膜下出血をおこして倒れ、
今現在意識不明の重体なのだという。

沖ノ島出身で、実直で、いかにも海の男、という感じで
ときには厳しく、優しいKさんには在職中に本当にお世話になった。

なんであんなに良いひとが、そんな苦しく辛い目に
あわなければならないのか。

電話口で涙がとまらなかった。

急いで総務の知り合いの女性にメールを打った。
こんな言い方はいやだが、
どうしても間に合いたかった。
顔を見て、意識がなくてもお礼が言いたかった。

しかし、今お見舞いに行くとただでさえ大変な状況におかれている奥様に
余計な気を使わせてしまうことになるため、
会社の人ですら限られた人しかお見舞いにいけないのだという。
彼女には何かあったときに対応しなければならない総務所属であるにも関わらず、
病院名すら知らされていなかった。


社長になったばかりの頃。

IT企業のくせに古い体質を色濃く残している前職場の
「行き先予定表」には、女性社員の名前が貼られていなかった。

Kさんは「これからはここに女性社員の名前をいれるように」
と指示した後で、
嬉しそうにこう言った。

「これから僕は、ここを男性にも女性にも平等な会社にしていくんだ」


あのとき見たKさんの、少年のような横顔を思い出す。

また、涙が止まらなくなった。
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by okumakoda | 2005-12-13 22:58 | 日常のこと